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#interview

06

窮地で知ったチームマネジメントの本質と、自分がすべきこと

エンジニア(開発)

M.O.

2021

年入社

新卒でCTCに入社後、一貫して金融機関の市場系システム更改案件に携わってきたM.O.。持ち前の行動力を発揮し、長期かつ大規模なプロジェクトを牽引する存在として、チーム・顧客の双方から厚い信頼を寄せられている。まもなくリリースを迎える本案件だが、途中、継続が危ぶまれるほどの危機に直面し、絶望の淵に立たされることもあったという。彼女がどのようにして危機を乗り越え、再びプロジェクトを前進させることができたのか。そのストーリーに迫っていく。

私の未来が動いた転機年表

30年もののシステム更改に立ちふさがった、積み残しとバグの山

お客様である金融機関の市場系取引システム更改プロジェクトを、入社以来一貫して担当してきました。現行のシステムは私が生まれる前に構築されたもので、運用30年が経過しています。プロジェクトでは聞き慣れない用語が頻出し、最初のうちは慣れるのがやっとでした。ですが、要件定義や基本設計、製造など各フェーズを経るごとにできることや任される役割の幅が広がっていき、日々手ごたえを感じていました。

そんな中、大きな転機となったのが、結合テストフェーズ後半で巻き起こった遅延トラブルです。設計時からの大量の積み残しやバグが結合後に噴出し、テストが全く立ち行かなくなってしまったのです。結合後のシステムがブラックスクリーンのまま何も動かないというエラーを皮切りに、1件解消してもまた新しいバグが見つかるという、まさに悪夢のような状態に陥っていました。

テスト完了の納期を越えることは決してあってはなりません。しかし、ただでさえシビアなスケジュールの中、100名以上を超えるパートナーさんとの連携もうまくいかず、成果物の不備が重なることでさらに遅延に拍車をかけてしまいました。同じゴールを目指しているはずなのに、誰もが目の前の対応に追われ、本来やるべきことが正常に進められない。この状況でどうやって全員の目線を合わせ、事態を前進させられるのだろうと、先の見えない暗闇にいるようでした。

本当に自分がすべきこととは?新たな視点が、迷いを晴らした

道を切り開くヒントとなったのが、上司からの「パートナーさんたちも、スケジュールを守ろうと必死に動いてくれている。そこをサポートするのが自分たちの役割だ」という言葉でした。目の前のタスクを潰していくことばかりに目が向いていた私の心に、ぐさりと突き刺さりました。本当になすべきは、目線を足元からプロジェクト全体に広げ、関係者全員が不測の事態でも動ける環境を整えることだったのです。

そこに気づいてから、行動に迷うことはありませんでした。まずはパートナーさんが対応しやすいよう、積み残しの影響範囲と深刻度を整理し、優先順位をつけてリスト化しました。また、お客様・上司・現行システムの運用担当を巻き込んで定期的なミーティングを開催し、解決の糸口を一緒に探っていきました。こうして全員の目線を合わせ、少しずつテストを進めていくうちに、次第に遅延の報告数が減っていったのです。無事に納期を守れたときは、チームとお客様の双方から温かい言葉をかけていただき、安堵と喜びを何度も噛みしめました。

この経験を通し、日頃から上司に伝えられていた「目線を上げ、チームを動かしていく」ことの意味が身をもって理解できました。全体像を把握した上で何をし、誰にどう働きかけるべきなのかを自然と考えられるようになり、チームマネジメントの本質に一歩近づけたという実感があります。

持ち味を磨き、未来を動かす大きな推進力に

5年にわたって進めてきた本プロジェクトも、結合テストを乗り越えて間もなくリリースを迎えます。大規模なシステム更改に大人数で挑む困難や学びを通じて、さらに自分の強みを活かし、プロジェクトや組織を前進させる大きな力になりたいと考えるようになりました。私は上司から「脊髄反射」と評されるほど、やるべきことはすぐに行動に移すタイプです。これまでは、その行動力を主に目の前のタスクをこなすことに発揮していました。

しかし、高い視点を持ち、全体を俯瞰して物事を考えられるようになってからは、チームやプロジェクト自体を前進させる推進力として活かせている実感があります。この持ち前の行動力と、さらなる学びを掛け合わせて、プロジェクトやチームをよりよい未来に導くエンジニアとして活躍の場を広げていきたいです。

入社以降、一貫して同じプロジェクトに携わってきましたが、今後は新たな案件の提案や、もともと興味のあった海外案件など、新たなことに果敢に挑戦したいと考えています。CTCならば、北米の最先端テクノロジーを日本に取り入れ、まだ見ぬ技術や驚きをもたらしていくといった活躍も叶うはず。いつかはそんな役割を担えるよう、チームからもお客様からも信頼される存在として、スキルを磨いていきます。

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